はじめての電車とスペースLABO

世界が、広がった日

〜はじめての電車とスペースLABO〜
退院してから、はじめてのお外の子も
体調を少し崩していて、今回はやめておこうか…。でも直前になって、体調はすっかり回復。
はぐむのあかりクリニック の荒木先生も大丈夫。と背中を押してくれました。

準備は念入りに。

スタッフと緊急用の物品の確認。吸引器、予備回路、モニター、バッテリー。
リハも入りバギーの姿勢の調整。お庭での予行練習。

“お出かけ”とひとことで言っても、そこにはたくさんの準備と、少しの勇気も必要に感じる。

そして当日。
空はきれいな青。まさにお出かけ日和。

今回は Universal MaaSプロジェクト の「一括サポート手配」を利用し、事前に電車乗車のサポートを予約。

折尾駅・小倉駅の2グループに分かれ、スペースワールド駅へとむかいました。

ある男の子は、小倉駅までは福祉有償運送にこりで移動。はじめてのバギーでの遠出。
荷物も多く、準備が少し押して、みんなちょっとドキドキ。

福祉車両は立体駐車場に入らず、新幹線口の平面駐車場へ。そこからエレベーターを3回乗り継ぎ、ホームへ向かった。

時間はぎりぎり。少し駆け足になり、息が切れる。あせる。なんとか無事に乗車。

事前に手配していたことで、駅員さんが慣れた手つきでさっとスロープをかけてくれました。

三つ折りになったコンパクトなスロープ。軽やかに広がり、電車とホームをつないで、その上を通る。
がたん、ごとん、と電車が動き出すと、みんなの表情もふっとやわらぎました。

この日、一緒に乗車してくれたのはUniversal MaaSプロジェクトの大澤信陽さん。

4年前、「にこりと学ぼう」で“医療的ケア児の可能性を広げる移動支援”をテーマに
お話してくれた。

「誰もが移動をあきらめない世界をつくる」

あのときの言葉は、いま、こうして現実になりつつある。

全国へ広がり、九州へ。そして今回の JR九州 との実証へ。

むかし、きっちゃんがディズニーへ行くときにも一緒に移動を支えてくれた、のぶさん。

今日も変わらず、子どもたちのそばに。

そして、いつもイベントに参加してくれている渕恵子さんの姿も。
自然に、さりげなく、そばで見守ってくれる存在。
なんだか陽気なおっちーこと落水洋介さんも。普段から電動車いすでJR移動をよくしている大先輩。いろいろと教えてもらう。

JR九州の皆さんも、ホームで、改札で、車内で、さりげなく支えてくれました。

たくさんの人のやさしさが、今日の移動をつくって繋いでいく。

そして到着したスペースLABO

プラネタリウムで星を見上げ、展示を回り、触って、笑って。

プラネタリウムが終わるころ。暗いドームから出ると、
そこに見慣れた姿が。はぐむのあかりクリニック の佐藤先生。

「佐藤先生だー!」と表情がぱっと明るくなります。

様子を見に来てくれました。

診察で会う先生が、今日は遊びの場所にいる。それだけで、なんだか安心。医療がそばにあるということ。
見守ってくれる人がいるということ。こころづよい。

ただ“遊んだ日”ではなく、移動できたこと。
電車に乗れたこと。行きたい場所へ、参加したみんなのチカラでたどり着けたこと。

それが、この日のいちばんの宝物でした。

世界が、少し広がった日。

誰もが移動を諦めない世界。
のぶさんは、おじいちゃんになっちゃってるかな。と笑っていたけど、もうすぐそこまで来ている気がした。

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